【山口の誇る日本酒】別邸福の花浜松町が推す「雁木」(その二)
「雁木」が世に送り出されたのは、平成12年(2000年)です。
明治10年に岩国市で産声を上げた八百新酒造。
純米酒のみを扱い、地元岩国だけでなく、全国的にその名が知れ渡る酒造の歴史を今回は紐解いてみたいと思います。
八百新酒造(以下、八百新)の始まりは醤油醸造から。そこに、「清酒醸造」も本業として行ったそうです。
創業当初の銘柄は「新菊」。初代から二代目へ代替わりした時、醤油を切り離し清酒醸造に事業を一本化します。
同時に酒類卸売り事業も行い、「新菊」は岩国一番の銘柄となりました。
ところが戦後、八百新の名声は薄れていきます。戦中戦後、政府は日本酒の原料である米不足から、副原料を大量に使用する「三倍醸造法」を奨励。
純米酒作りに長けていた八百新の杜氏たちは、不慣れな作り方に適...
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