【公式】別邸 福の花 浜松町 > ブログ > 2017年 > 4月

「山口地酒の会」特集十二〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸 福の花です。 早いもので、東洋美人のお話しも今回が最後になります。 そんな9本目は、この日本酒を作り、販売をしている「澄川酒造場」の社長にして杜氏の澄川社長について調べてみました。 「命を削る酒つくり」、同社の跡取り息子として生まれた澄川さんが大切にしている、酒作りへの思いです。地元萩市の高校を卒業後、醸造技術を学ぶため東京農業大学へ進学。学生時代の授業で蔵を訪ねた時、酒作りに加えて、零細酒蔵を何としてでも守り発展させようようとする姿を見て、後を継ぐ断固たる意思が固まったそうです。 地方の不利な販売環境を脱するため選んだのが、自身が学生時代をすごした東京への販路拡大。どこでも買える酒ではなく、ブランド力の向上を目指して、卸先を特約店に限定。スーパーやデパートなどの棚には並べない流通ルート作りを行いました。 商品の質や味を求める消費者の増加など追い風が吹き、全国...

「山口地酒の会」特集十一〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸 福の花です。 「東洋美人」をテーマに書くのも8本目になりました。突然ですが、皆様は日本酒を飲む時、どのような飲み方をするでしょうか? 底面に渦巻きが描かれた、定番のおちょこで熱燗を飲んだり。 透明なグラスで冷酒を注いで、清涼感たっぷりな雰囲気で飲んでみたり。 そんな飲み方に新しい方法が生まれてきています。それが、ワイングラス。 「ワイングラスでおいしい日本酒アワード」というイベントが開催され、ワイングラスと日本酒の相性が良いと認知され始めているようです。 ところで、あの丸みを帯びた形のワイングラス。あの形状にはどんな意味があるのでしょう。どうやら、4種類の美部に分かれているそうです。ちょっと、ワイングラスをイメージして続きを読んでいただけると幸いです。 口が直接つく部分の名称は「リム」。ここの直径は底の部分よりも小さいと、ワインの香りをより長く留めておくこ...

「山口地酒の会」特集十〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸 福の花です。 今回紹介中の「東洋美人」。前の会で書いたように、酒米は有名な「山田錦」を使っています。でも調べてみると、他の酒米も登場します。 それが、「雄町」という酒米です。読み方は、「おまち」で、主な産地は岡山県です。山田錦などと共に、4大酒米に数えられます。 160センチの背丈を誇るこの酒米は、倒れやすく病気に弱いことから、「幻の酒米」と呼ばれた時期もあったそう。作付面積3ヘクタールだった昭和48年から、550ヘクタール程度まで広がったのは平成27年のこと。その背景には、県全体で取り組んだ作付面積拡大の動きがあったそう。 比較的災害が少なく、温暖な気候も手伝い、栽培に適していたのが岡山県。今では生産の95パーセントが同県産です。純国産で最古の純血種である雄町は、安政6年(1859年)に地元の農家が発見。明治時代に県の推奨品種に採用され、昭和初期には、「品評...

「山口地酒の会」特集⑨〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸 福の花です。 突然ですが皆様は、辛いものはお好きでしょうか。 私は昔は好きだったのですが、最近はあまり食べられなくなっています。 「辛い」から入る東洋美人のお話。今回は「大辛口」を紹介します。 東洋美人シリーズは甘みのある味わいが特徴です。その中で際立つ「大辛口」の3文字です。 磨きは55パーセントの純米吟醸で、お米の旨みを感じられる一杯です。 日本酒が辛口か否かは、「日本酒度」という数値で測ることができます。日本酒の比重を表すために作られた単位で、酒に含まれる糖度を算出し、辛口甘口を判断する目安にするそう。 -1.4~+1.4=普通 +1.5~+3.4=やや辛口 +3.5~+5.9=辛口 +6.0以上=大辛口 日本酒度計という特殊な機器で測るこの数値。「東洋美人 大辛口」は6.0以上あるのですね。 ちなみに「辛さ」というより、「甘くない」という表現が適切と...

「山口地酒の会」特集⑧〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸 福の花です。前回に続いて、「ippo」のお話。 「同志」 全国から集まり蔵の復旧作業に臨んだボランティアたちを、澄川酒造上の澄川社長はこう呼びます。「志や主張が同じ」という意味を持つ言葉には、「東洋美人」を復活させたい、甚大な被害を受けた酒蔵に集った人たちの思いを形にした言葉にも感じられます。 1500人にものぼる「同志」たちの懸命な復旧作業が実を結び、例年よりも2ヶ月遅れて仕込みを再開。崖っぷちからの「奇跡の仕込み」となりました。 「原点」、この年1月に誕生した新種の銘柄です。酒を造れる喜び、酒の誕生を心待ちにしている人たちの存在、災害を経験して再び戻った新たな「はじまり」の思いが名付けられました。 そして5月、世に出た「ippo」シリーズ。「原点から一歩前進した」という意味を込めた銘柄には、先入観にとらわれず、自由に楽しくお酒を楽しんでほしい、という思いか...

「山口地酒の会」特集⑦〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸福の花です。 「東洋美人」の銘柄シリーズ第2弾。それが、「ippo(いっぽ)」です。 アルファベットが使われていたり、ちょっと、日本酒っぽくない印象も抱いてしまうこの銘柄。 実は、醸造販売する澄川酒造場にとって大切な意味が込められています。 ドラマチックなので、2回に分けてみたいと思います。 「東洋美人」のブランドも各地で知られるようになり、銘柄のファンも増やしつつあった2013年の7月。同社に悲劇が襲い掛かります。28日に島根県と山口県を襲った豪雨は、山口県で100mm/1時間、24時間では300mmを超す豪雨となりました。 あくまで目安ですが、いわゆる「ザーザー降り」の場合は、1時間あたり10~20mmほどの量で、「バケツをひっくり返した」の場合は30mm。1時間あたりで50mm以上は災害が起こる可能性が高いそう。ちなみに、警報が出る雨量は各都道府県で判断基準...

「山口地酒の会」特集⑥〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸福の花です。 暖かい日々が続いていますね。まさに春。時に少し夏が入っている気もしますが。 さて、今回書いています「東洋美人」シリーズ。 この記事では、銘柄についての紹介をしたいと思います。やっと、日本酒の記事っぽくなってきましたね。 「地帆紅」 質問です。この漢字はなんと読むでしょうか。 ヒントは、イタリアのヴィネツア出身の商人、マルコポーロが自身の旅について記した本、「東方見聞録」。中国など中央アジアをヨーロッパに紹介したこの書籍で、日本は何て呼ばれていたでしょう。 正解は「ジパング」。ちなみに、当時、日本を中国語で言うとこう発音したのがきっかけだそう。 山田錦を40パーセントまで磨いた大吟醸酒に与えられる名前です。飲み飽きしない旨みにフルーティーな味わいが特徴的。2014年開催の「SAKE COMPETITION 2014」ではFree style un...

「山口地酒の会」特集⑤〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸福の花です。 前回より始まりました「東洋美人」の部。私はこの記事を書く際に、いろいろと調べ物をします。会社のホームページや商品案内、ニュースなどが主な情報源になります。 今回、その中で注目したいのが「山田錦」という言葉。日本酒の銘柄にもなっているこの言葉の招待は、日本酒を造るのに欠かせない原料、「酒米」のこと。正式名称は「酒造好適米」とのこと。 「普通のお米とは何が違うの?」 日常生活にお米が不可欠な私たち日本人なら、多くの人がそう感じると思います。 ちょっと米粒を想像してみてください。 酒米は食用のお米よりサイズが大きいです。日本酒は、米粒を磨いて作るお酒です。 ここまでくれば想像できるでしょう。あまりに粒のサイズが小さいと、磨く段階で砕けてしまいますね。 続いて栄養分との関係についてもどうぞ。 私たちが普段「主食」として食べているお米は、それに腹案れる...

「山口地酒の会」特集④〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸福の花です。 これまで、今回のイベント概要と、テーマである萩市について書いてきました。 今回からは、イベントの主人公、日本酒とそれを取り巻くあれこれについて書いていきます。 最初は、「東洋美人」から。その銘柄から、日本のきれいな女性を連想させてくれますね。 そんなお酒を醸造しているのが、萩市中小川に蔵を構える「澄川酒造」です。 実は最近、「東洋美人」を一躍有名にした出来事がありました。 昨年12月、山口県で開催された日露首脳会談。そのワーキングディナーで山口県の食材と共に振舞われたのが、この東洋美人。ワインやウイスキーなど、全国各地の有名なお酒が夕食会で出された中、いわば日本酒の「代表」として選ばれたようですね。 「すばらしい酒だ。お薦めする」 会談のため来日したロシアのプーチン大統領は安倍首相との共同記者会見の席で、こう絶賛したそう。 国際的な行事でも採用され...

「山口地酒の会」特集③〜別邸福の花浜松町〜

こんにちは、別邸福の花浜松町です。 旅行のパンフレットやガイドブックを開く時、真っ先に見るページってなんでしょう。私の場合、食い意地がはってしまってか、どうしても「食べ物」のページから見てしまいます。そこから、見知らぬ土地で初めて食べるアレコレを想像しするのが、旅立つ前のささやかな楽しみです。 今回のイベントで扱う山口県萩市にも、美味しい食べ物がたくさん。 日本海に面している地形なので、年間250種類の魚が穫れるそうです。 複雑に入り組んだ日本海の地形が豊富なプランクトンを生み、豊かな漁場を形成しています。 (指月城址) その1つが「瀬付き鯵」。瀬にいついてエサをたっぷり食べて育った鯵は、脂がのってふっくら肉厚。山口県を代表する「真ふく」は、萩市が県で水揚げされる大半を締めています。他にも、うにやヒメジ、ふぐと同じく県で水揚げのほとんどを占めるあまだいなど様々な種類が名産として...

最新のブログ

アーカイブ

やまぐち山海の恵み
別邸 福の花 浜松町店

《営業時間》
月~金
ランチ 11:30~14:15
ディナー 17:00~22:00