「山口地酒の会」特集十五〜別邸福の花浜松町〜
こんにちは、別邸福の花です。
山田錦(兵庫県)、雄町(岡山県)、ここまで酒米を紹介してきました。今回は遂に山口県の酒米が登場します。その名は、「西都の雫」です。
「穀良都(こくりょうみやこ)」、山口県でかつて栽培されていた優秀な酒米の名前です。西都の雫は、この酒米がルーツです。しかし、1メートルをこえる背丈を持つので、倒れてしまい病気になりやすいこと。そこから安定供給が難しいことが重なり、次第に農家が栽培の手を引いてしまいます。
「山口県のオリジナル酒米」を作りたい、そんな農家と研究者の思いが重なり、穀良都を親に持つ酒米作りが始まりました。
倒れやすさなどを克服し、商標登録されたのが2004年。農業試験場の所在地である山口市がかつて呼ばれていた「西の京(都)」に加えて、淡麗でキレのあるお酒をイメージする「雫」が選ばれ、付けられた名前が「西都の雫」。
2006年、この酒米を使った酒を、県内13の蔵が販売しました。
平成18年の新酒鑑評会では、3年連続で受賞していた山田錦が原料のお酒よりも高く評価され、金賞を受賞した西都の雫です。
八千代酒造もこの酒米で新しい日本酒を作った酒蔵の1つ。
酒米1つで大きく味が変わる日本酒の世界。機会があったら、飲んでみたいものですね。