「山口地酒の会」特集十八〜別邸福の花浜松町〜
こんにちは、別邸福の花です。
日本酒作りに大切なものって何でしょう。
酒米、麹、職人の技術、その味を愛し販売してくれる業界関係者、そしてお客様
あげてみるとたくさん出てきますが、今回はその中で「水」を考えてみたいと思います。
今回の主人公、「八千代」を作る八千代酒造の周辺には、阿武川という川が流れています。昔から、この川の水の恩恵を受けて酒作りをしてきました。上流には阿武川ダムがある、山口県北部を流れる二級水系です。
日本酒の成分の内、8割以上をしめるのが水。その質によって味に変化が生じます。
それでは、酒作りに適した水、「仕込み水」はどんなものでしょうか。
まずは適していない場合から。成分によっては、日本酒の「色」に影響を与えます。無色透明が求められる日本酒なので、着色は原則、許されません。茶褐色にする鉄、混濁を生じさせる銅など。熟成中の着色を進めてしまうのがマンガンです。
一方で、含まれるべき成分もあります。それは、麹などの活動を活発にさせるためです。増殖を活発にするリンやマグネシウム、発酵を活発にするカリウム、分解などを活発にするカルシウムなど。
続いて「味」への影響について。ここは種類が関わります。「軟水」「硬水」です。
マグネシウムやカルシウムの多い「軟水」は、辛口の日本酒作り向け。川の水など、ミネラルの少ない「硬水」は、柔らかい日本酒作り向けとなるそうです。
駆け足で紹介しました、水と日本酒の関係。各蔵元で誕生する日本酒の味などから、それぞれの水との付き合い方が見えてくる気がしますね。