「山口地酒の会」特集⑦〜別邸福の花浜松町〜
こんにちは、別邸福の花です。
「東洋美人」の銘柄シリーズ第2弾。それが、「ippo(いっぽ)」です。
アルファベットが使われていたり、ちょっと、日本酒っぽくない印象も抱いてしまうこの銘柄。
実は、醸造販売する澄川酒造場にとって大切な意味が込められています。
ドラマチックなので、2回に分けてみたいと思います。
「東洋美人」のブランドも各地で知られるようになり、銘柄のファンも増やしつつあった2013年の7月。同社に悲劇が襲い掛かります。28日に島根県と山口県を襲った豪雨は、山口県で100mm/1時間、24時間では300mmを超す豪雨となりました。
あくまで目安ですが、いわゆる「ザーザー降り」の場合は、1時間あたり10~20mmほどの量で、「バケツをひっくり返した」の場合は30mm。1時間あたりで50mm以上は災害が起こる可能性が高いそう。ちなみに、警報が出る雨量は各都道府県で判断基準があるそうです。
この集中豪雨により、同社の前を流れる田万川が氾濫。普段は様々な恵みをもたらしてくれる川は、この日だけは牙をむきました。床上浸水、蒸し器など機械が故障、さらに冷蔵庫に貯蔵していた1万本以上のお酒が流されるという甚大な被害を受けました。
「廃業」の2文字も浮かぶほどの被害。しかし、この状況を見過ごせられない人たちがいました。
全国から集まったボランティアに、地道に増やしていった東洋美人のファンたちでした。