「山口地酒の会」特集④〜別邸福の花浜松町〜
こんにちは、別邸福の花です。
これまで、今回のイベント概要と、テーマである萩市について書いてきました。
今回からは、イベントの主人公、日本酒とそれを取り巻くあれこれについて書いていきます。
最初は、「東洋美人」から。その銘柄から、日本のきれいな女性を連想させてくれますね。
そんなお酒を醸造しているのが、萩市中小川に蔵を構える「澄川酒造」です。
実は最近、「東洋美人」を一躍有名にした出来事がありました。
昨年12月、山口県で開催された日露首脳会談。そのワーキングディナーで山口県の食材と共に振舞われたのが、この東洋美人。ワインやウイスキーなど、全国各地の有名なお酒が夕食会で出された中、いわば日本酒の「代表」として選ばれたようですね。
「すばらしい酒だ。お薦めする」
会談のため来日したロシアのプーチン大統領は安倍首相との共同記者会見の席で、こう絶賛したそう。
国際的な行事でも採用される一本は、直接ではなくとも、日露の関係に携わっているようです。
「東洋美人」の名は初代蔵元が亡き妻を思ってつけたそうです。今でもこの銘柄一本で勝負する同社が産声をあげたのが1921年。その後、東京市場への挑戦や設備への投資、品目の絞込みといった変革を行い、東洋美人は全国にファンを持つ銘柄へと成長を遂げます。その矢先、襲った自然災害。甚大な被害を受けた酒蔵は廃業の危機に追い込まれます。多くのボランティアの手で奇跡の復旧を遂げた蔵は、現在も多くの人を満足させる一本を作り続けています。
簡単ではありますが、様々な物語を持った銘柄だとわかってきました。次回も引き続き、東洋美人を紐解いていこうと思います。