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【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜上槽〜

長い時間をかけた仕込みが終わった後は、上槽という作業に入ります。   上槽というのは「搾り」とも言われ、簡単に言えばもろみからお酒を分離する作業です。   この搾りの状態によっても、お酒の味はかなり変わってきます。     昔は袋吊りという方法で上槽を行っていました。   現在でも昔ながらの方法で手間をかけて行っている酒蔵もあります。   しかし、機械化が進み、今では圧搾機という搾り機を使う酒蔵が増えてきています。   その流れの中で旭酒造では「遠心分離機」を導入しています。   これはフィルターを通さずに(物理的な衝撃が少なく)酒と酒粕を分けることができるため、酒の味に影響を与えることなく搾ることができるからです。   しかし、大量生産できないことが欠点としてあり、大量出荷の際には、圧搾機も併用し...

【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜仕込み〜

次は「仕込み」を行います。   これは「発酵」のことをいい、日本酒造りで一番時間がかかる工程です。   温度や湿度をしっかりと管理している部屋「発酵室」で酒を混ぜ合わせます。   仕込みは、3段階に分けて行われます。   まず、大きな樽に酵母を入れます。   酵母というのは、カビやキノコの仲間です。   そこに蒸米や麹を入れ、かき混ぜていきます。   次に、蒸米と麹を加えます。   ゆっくり環境に慣れさせ、しっかりと発酵させることがおいしい獺祭を造るためには必要不可欠です。     最後にまた蒸米と麹を加えるのですが、最初に比べて20倍以上の分量になっているため、かき混ぜる作業もかなりの重労働になります。   ここから自然発酵させるのですが、このときの温度管理が非常に重要です。 ...

【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜麹造り〜

米からお酒にするためには、麹が必要です。   麹というのはカビの仲間です。   カビにはネガティブなイメージが強いですが、実は人間にとって有用なものも多いのです。   麹は、米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたものをいいます。   例えば味噌や醤油、お酢のような調味料、また鰹節などを作るのにも発酵の為にカビの力が必要です。   カビは和食には、欠かせない存在だと言えるでしょう。   獺祭にも麹が必要です。     しかし、麹を造れる人の数はかなり少なくなってきました。   その為、安価な日本酒では機械製造の米麹が使われるようになってきましたが、純米大吟醸酒のみを作る旭酒造では、すべて手作業で麹を作っています。   麹は生き物なので常に繊...

【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜蒸米〜

手作業による繊細な洗米が終わると、今度は蒸米という作業を行います。   この蒸米の方法で、獺祭の味が決まると言っても過言ではありません。   蒸米の基本となるのは、長時間の発酵に耐えられるように外側を硬いままにしておき、内側を柔らかくすることです。   外側が柔らかくなりすぎてしまうと、発酵に耐えられずにボロボロの状態になってしまうからです。   また内側が硬すぎると、発酵がしっかりと行われなくなってしまいます。     日本は高温多湿な気候で、発酵食品を作るのにはとても適した国です。   そのため、昔からお酒だけではなく、いろいろな発酵食品が作られてきました。   その発酵技術が、蒸米にも活用されています。   旭酒造では、和釜を使用して昔ながらの伝統的な方法を用いています。   和釜と...

【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜洗米〜

本日から10回に渡って、山口県だけでなく日本を代表する日本酒となった「獺祭」の造られ方をご紹介していきます。     獺祭も他の日本酒と同様に、まずは「洗米」を行います。   洗米というのは、読んで字のごとく米を洗うこと。   具体的には、米の表面に残っているヌカを取り除き、浸漬も含めた作業のことをいいます。   いかにきれいにヌカを落とすことが重要です。   ただ入荷されてきた米は精米という、米の胚(はい)部分を取り除くことを経ることで   熱を持ってしまっています。   特に近年、精米は手作業で行うのではなく、機械での作業が多くなっています。   より熱を持ちやすくなり、この熱によって米がダメージを受けて、米の水分が失われている状態になっています。   よってまずは失われた水分を補うため...

【山口の食】山口のもつ鍋「とんちゃん鍋」

「とんちゃん鍋」は下関独自のモツ鍋のことです。   博多市のもつなべ鍋ととんちゃん鍋の違いは、「鍋料理になっているかどうか」にあります。   その理由は、博多で食べられるもつ鍋の場合は、「鍋料理」として提供しているお店が多い為です。   しっかりとした、深みのあるスープで、その中に「もつ」や「野菜」がたくさん入っていて、栄養満点。おつまみにもなります。   だしでしっかりと煮立たせた鍋料理なので大勢で囲んで食べられます。     一方で、下関付近で食べられる、とんちゃん鍋は、やや深みのある鉄板を使っての調理が特徴です。   鍋料理と言うよりも火を使った料理に近いです。   その鉄板の上に、もつや野菜などの多くの具材をたくさん乗せていきます。   そのまま火をかけてグツグツ煮ていく焼肉のような料理です...

【山口の食】山口の特産「夏みかん」

山口県の萩市には変わった名物があります。   それは「夏みかん丸漬け」です。夏みかんを丸々使った和菓子です。   山口県の夏ミカンは、明治の獅子と呼ばれる人たちが愛したミカンです。   あの、幕末の志士、高杉晋作も愛したと言われています。   このミカンの聖地である萩市では、ミカンを丸々使ったお菓子の「夏蜜柑丸漬」が有名です。   「夏蜜柑丸漬」は、数量限定で販売されるとても貴重な和菓子です。   ただ作り方は簡単です。   ミカンの中身をくりぬき、皮だけを残した状態にします。   それから、くりぬいた中身と、羊羹の元を混ぜて、ミカンの中に流し込みます。   固められた洋館とミカンの風味が入り乱れた甘酸っぱくて、果実たっぷりのお菓子です。   見た目のインパクトは強く、なんといっても、厚い...

【山口料理】山口のソウルフード「バリそば」

皿うどんといえば、どんな料理を想像しますか。 パリッとした麺にトロッとしたあんかけが乗っているのが特徴の料理です。 長崎県の名物にもなっていますね。 それに似た料理が、山口県で食べられるのです。 世間では、マイナー料理ですが、「バリそば」と呼ばれて人々から愛されています。 今やバリそばは、山口が誇るソウルフードになっています。 バリそばの歴史は浅く、太平洋戦争の後に台湾料理をヒントにして作られたのが、バリそば原型と言われています。 その発祥の店は、山口市の「春来軒」と言われます。 しかし今では山口市に春来軒という看板を掲げる店は複数あり、元祖、本店などの店があるものの、山口市大内にある本店がそのルーツであると言われているそうです。 バリそばの名前の由来はとても簡単です。 焼いた麺に、野菜たっぷりのさらっとした鶏ガラスープがかかっていて、焼麺を食べたときに「バリバリ」...

【山口の食】山口の特産「秋穂車エビ」

山口県ののどかな瀬戸内海の海には、最高の車エビが獲れるのを知っていますか?   この車エビは地元の人々から「秋穂車エビ」と呼ばれていて地元の人のみならず観光客からも楽しまれている食材です。   この高級なエビは山口県の南部に位置する秋穂町の付近でよく取れることで知られています。 ※秋穂は「アイホ」と読みます   山口県の秋保町付近には、秋穂車エビが食べ放題のお店もが多数あります。   瀬戸内海の海を眺めながら食べる車エビは絶品です。     では、なぜ秋穂町は、車エビの産地なのでしょうか。   実は、秋穂町は昔から、「塩田の跡地」だったのです。   そのため、車えびの養殖が始めやすかったことが挙げられます。   それを聞き付けて多くの養殖業者の人が集まり盛んになったのです。   また、車エ...

【山口の食】山口の特産「無角和牛」

山口県には豊富なグルメがたくさんあります。   その中でも、特に変わったグルメと話題なのが「無角和牛」です。   日本には近江牛、神戸牛、松坂牛を始めとするたくさんの和牛があります。   無角和牛はその名の通り、「角のない牛」です。   国内でも珍しい品種の牛で、この山口県のみで飼育されています。   また、そのほとんどの無角和牛が「無角和牛の里」で飼育されているということです。   無角和牛の特徴は、肉が柔らかくて風味があることです。   老若男女問わず「美味しい」と思わせる牛肉です。   毛色は黒単色で、体高は120cm、体重は450kg程度です。     無角和牛の歴史は浅く、始まりは大正時代。   アバディーンアンガス種の血統をもつ種雄牛「子雀号」が山口県の阿武郡大井村(...

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