【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜仕込み〜
次は「仕込み」を行います。
これは「発酵」のことをいい、日本酒造りで一番時間がかかる工程です。
温度や湿度をしっかりと管理している部屋「発酵室」で酒を混ぜ合わせます。
仕込みは、3段階に分けて行われます。
まず、大きな樽に酵母を入れます。
酵母というのは、カビやキノコの仲間です。
そこに蒸米や麹を入れ、かき混ぜていきます。
次に、蒸米と麹を加えます。
ゆっくり環境に慣れさせ、しっかりと発酵させることがおいしい獺祭を造るためには必要不可欠です。
最後にまた蒸米と麹を加えるのですが、最初に比べて20倍以上の分量になっているため、かき混ぜる作業もかなりの重労働になります。
ここから自然発酵させるのですが、このときの温度管理が非常に重要です。
最初は酵母が生きられる温度5度からスタートし、最高12度まで細かい温度調整を行っていきます。
タンクには温度計がついていて、無線LANで事務所のパソコンとつながっています。
温度調整はコンピュータ制御ではまだまだ難しい部分で、温度が上がり過ぎると手作業でタンクを冷却する必要があります。
失敗すると、また最初の段階から造り直さなければなりません。
なんとこの仕込み作業に40日を費やすことになります。