【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の造られ方〜麹造り〜
米からお酒にするためには、麹が必要です。
麹というのはカビの仲間です。
カビにはネガティブなイメージが強いですが、実は人間にとって有用なものも多いのです。
麹は、米、麦、大豆などの穀物にコウジカビなどの食品発酵に有効なカビを中心にした微生物を繁殖させたものをいいます。
例えば味噌や醤油、お酢のような調味料、また鰹節などを作るのにも発酵の為にカビの力が必要です。
カビは和食には、欠かせない存在だと言えるでしょう。
獺祭にも麹が必要です。
しかし、麹を造れる人の数はかなり少なくなってきました。
その為、安価な日本酒では機械製造の米麹が使われるようになってきましたが、純米大吟醸酒のみを作る旭酒造では、すべて手作業で麹を作っています。
麹は生き物なので常に繊細な作業が求められます。
特に温度と湿度管理が重要で、温度に関しては空調で常に一定の温度を保つ必要があります。
しかし、湿度は台ごとにばらつきがある為、旭酒造では台にはかりの機能を付けてデジタルで常に表示しています。
ところがそれだけでは十分ではなく、台の上でも乾燥具合にバラつきがある為、最終的には人の手で触って湿度の具合を確認しています。
つまり担当者は昼夜問わず、つきっきりで作業を行なうことになってしまうのです。