【日本を代表する日本酒】山口地酒「獺祭」の名前の意味
日本酒ビギナーの中には読めない方もいらっしゃるかもしれません。
獺祭は「だっさい」と読みます。
この特徴的な名前の由来について、ご紹介します。
蔵元の旭酒造は山口県の獺越(おそごえ)という場所にあります。
「川上村に古い獺がいて、子供を化かして当村まで追越してきた」という伝記に由来するようです。
「獺」とは何かというと、「かわうそ」のことです。
では獺祭とは何かというと、かわうそが餌として捕らえてきた魚を岸に並べている姿が、まるで祭りをしているように見えることから誕生しました。
もう一つの意味は、李商隠という中国の詩人が、詩や文をつくる時多くの参考資料等を広げちらしていたこと事をさします。
そのことを受けてか、明治の日本文学に革命を起こしたといわれる正岡子規は、自らを獺祭書屋主人と号しました。
「酒造りは夢創り、拓こう日本酒新時代」をキャッチフレーズにしている旭酒造。
伝統や手造りという言葉に安住することなく、変革と革新の中からより優れた酒を創り出そうとする意思がこの名前にあります。
余談ですが、実は人気アニメの中にも獺祭は登場しています。
「新戦記エヴァンゲリオン」の「劇場版:序」に、登場人物の葛城ミサトの愛飲する日本酒として一升瓶が出ています。
獺越から世界に、これからも「獺祭」という名前は拡がっていくでしょう。