こんにちは、別邸福の花です。
これまで、グルっと山口県を一周してきたところ。ここからは、海の幸を離れて山の幸へ行ってみましょう。思いのほか、海の幸編で盛り上がってしまったもので。
時は幕末、アメリカから日本にとある野菜が入ってきました。その野菜は、断面が星形だったり、五角形だったり、独特の歯ごたえに粘りのある食感。ここまできたら何の野菜かおわかりでしょう、今回はオクラが主人公です。
その中でも、山口県がテーマなので、長門市で主に栽培されているという、白オクラを紹介したいと思います。一般的なオクラよりも白くすき通った身は、その名のとおり。普通のオクラに比べて粘りが3倍強くアクが少ないことから、生食に最適。別名、「サラダオクラ」とも呼ばれる品種でもあります。
山口県と白オクラの出会いは戦後。引き揚げてきた元兵士が持ち帰ったといわれ、60年ほど前から栽培が始まったそう。このオクラ最大の弱点は、生産に時間がかかること。花が咲いた後、花を回収する作業などは全部手作業。もし怠ってしまったら、身が黒くなったり、枯れてしまうことも。そんな貴重なオクラを守るため、長門市でも行政・民間と知恵を出し合って、このオクラの生産者を保護して、そこから全国展開しようという動きも広がりつつあるようです。
どんな食べ物にもある、生産者など人の背景。一本のオクラに込められたそんな人たちの物語を知ってみるのも、旬を楽しむ1つの方法かもしれません。
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/gyosei/kanko/bussan/01nousan-y.html#sanchimap
http://www.yasainavi.com/zukan/okra.htm