こんにちは、別邸福の花です。
今回の主人公は、山口県に夏の到来を伝える「ウニ」。山口県とウニのつながりは遠い昔の縄文時代から確認されています。下関市の縄文遺跡、「潮待貝塚」からは、約2000年前のウニの殻が発見されているそう。そんな山口県産のウニは、海女さんらの手により、6~8月、夏の季節に収穫されます。
海の幸が収穫されるところには、保存技術も産声をあげるもの。山口県の名産品の1つに、「アルコール漬け瓶詰めウニ」という食べ物があります。ちょっとした偶然からこの加工技術は誕生しました。
下関市には六連島という島があります。明治時代、捕鯨船の停泊地だったこの島には、多くの外国人がやってきたそう。人が集まり、うまい食事があれば、宴の席が自然発生するのはどの時代どの場所も一緒。その席で出されていたウニに偶然こぼれたのが度数の高いウオッカ。そして、周囲も酔っていたのでしょうか。そのウニを口にしたところ、「たいへん美味である」と太鼓判が押され、この加工技術の歩みが始まりました。
その後、保存に適切なアルコールの種類やその製造方法が確立されました。同時に、高級食材のウニを活かすために瓶を使用したりと、現在に至る様々な工夫が行われてきました。
もちろん、生のまま食べるのも美味しい山口のうに。ここ下関で収穫されるうにには、生と酒漬け、2つの楽しみ方があるのですね。
http://uni.or.jp/products/history
http://www.pref.yamaguchi.lg.jp/gyosei/kanko/bussan/03suisan-g.html